PCによる目の疲れ、頭痛、肩こりにオススメのツボ・陽渓

ツボロジー

目の疲れ、コメカミから広がるような頭痛、後頭部の痛み・しびれ(後頭神経痛)、耳鳴り、腰痛に悩んでいませんか?

新しい生活様式によって、在宅での活動が激増しました。

仕事はリモートワークによるPC作業、レジャーはゲームやオンライン動画の視聴、空き時間にはスマホ、趣味のスポーツはeスポーツなど、座って画面を眺める行為が日常の大半を占めるようになり、今までとは違う不調に悩まされている方が増えています。

今回は、そんなお悩みにピッタリな、とっておきのツボ「陽渓」について、ツボロジスト(ツボ研究者)である谷地がお伝えします。

陽渓取り方

頭痛、目の疲れ、PC作業、eスポーツに最適なツボ陽渓

陽渓は手首の親指側にあります。親指を立てると手首に二本の腱が浮き出てきます。その間で一番凹んでいるところが陽渓です。

指で深く押し込むと、軽くシビれるような響きを感じることが多いです。

使い方としては鍼灸で使われる鍼をするのが最も効果的です。

使う鍼は最も細いもの(0.1mm~0.12mm)のもので十分効果が出ます。太い鍼だと逆効果になることがあるので注意が必要です。深さは2mm程度が効果的です。深すぎても効果が減ることがあるので、慎重な鍼の操作が必要です。

鍼灸師以外の方でしたら、鍼のシールをオススメします。今のところ、検証により、セイリン社のパイオネックス・ゼロが使用感、効果共に優れていると考えています。

陽渓が効果を出すメカニズム

なぜ、手首のツボが、目の疲れやコメカミ頭痛、後頭神経痛、耳鳴り、腰痛などに効果があるのでしょうか?

私たちツボロジストは医師と共に、ツボについての研究を続けてきました。その成果から、明らかになってきたメカニズムについてお伝えします。

親指は人間の指の中でも特に繊細な動きをします。様々な筋肉の動きが連動して、繊細な動きを実現しています。繊細な動きのバランスを保つためのモニタリングをしている代表的なポイントが陽渓です。

人間には最も楽な基本姿勢が存在します。親指を動かすのは、身体全体から見たら小さな動きのように見えますが、腕の重心が変わるため、バランスを保つため身体全体で対応する必要があります。

親指の動きへの対応で最も活躍するのが肩甲骨です。肩甲骨の上角にあるポイント、ツボで言うと弓棘の箇所が、親指を動かすときの肩甲骨のバランスをモニタリングしている代表的なポイントになります。

ツボのターミナルとなる弓棘

親指のモニタリング箇所である陽渓に負担がかかると、肩甲骨のモニタリング箇所である弓棘がギュッと緊張してバランスを保ちます。弓棘がバランスをとらないと、親指を動かす軸がずれて、上手く力が入らなかったり、親指に痛みを感じたりします。

親指を使いすぎると、筋肉の動きが鈍ってきます。陽渓はそれを察知して、より強い信号を弓棘に送信します。弓棘はそれに応じて、強く緊張し、バランスを保ちます。

さらに親指を酷使すると、筋肉の張りがとれなくなり、陽渓は常に危険信号を発し続けるようになってしまいます。その結果、弓棘は緩む間もなく緊張し続けてしまいます。緊張し続けていると、血流が低下し、痛みを発生させる物質が弓棘の部分に滞ってしまいます。その結果、肩の痛みが発生します。

さらに、弓棘陽渓だけでなく、多くのモニターポイントから信号を受けとる、言わば中継センターの役割を持っています。具体的にいうと、後頭部(後頭神経が走っている箇所)、コメカミ周辺、三角筋前部と後部、仙腸関節など、様々な箇所からの信号を受け取り、バランスを保つため緊張と弛緩を繰り返しています。

陽渓の異常により、弓棘の緊張が過剰になると、弓棘に信号を送っている先で、過度の緊張が続くようになります。後頭部に過緊張が生まれると後頭神経痛や後頭部痛となり、コメカミ周辺に過緊張が生まれるとコメカミ頭痛や目の疲れを誘発し、三角筋に過緊張が生まれると肩の痛みを誘発し、仙腸関節に過緊張が生まれると腰痛が誘発されるようになります。

弓棘はツボのターミナル

PC作業やスマホ利用、eスポーツなど、長い時間、親指に負担をかけると、目の疲れや頭痛、腰痛、肩の痛みが誘発されるのは、こういったメカニズムがると考えられます。

鍼や、鍼シールなどにより、陽渓の興奮をリセットしてあげると、弓棘の緊張が抜け、関連する症状が緩和するという現象が、度重なる検証で確認されています。

ツボロジーについて。

ツボの効果には様々な説があり、活用法も星の数ほど存在しています。

私たちは、その理論や説を一度リセットし、症状に対して最も最適なツボとその活用法を、検証によって明らかにしたいと考えています。より正確なデータを得るため、医師や鍼灸師、患者さんなど多くの方に協力を頂いています。このブログを読み、興味を持っていただけたら、検証に参加してもらえたらうれしいです。

ツボロジーのツボを試してみた結果がどうだったか、あるいは、もっと有効なツボ、有効な理論があればご紹介下さい。検証させて頂き、さらなるツボロジー発展のために活かさせていただきます。

検証で明らかになった結果は、順次、発表させて頂きます。

多くに人の目に触れ、追試が行われ、より洗練された方法が磨かれていくのが、医学・科学のあるべき姿ですし、鍼灸は医学として多くの人の役に立つためには、避けては通れない道だと私たちは考えています。

まとめ

親指の酷使に伴う次の症状は陽渓が効果的。

  • 後頭神経痛
  • コメカミ頭痛
  • 目の疲れ
  • 肩の痛み
  • 腰痛

PC作業、スマホの多様、eスポーツで上記の症状が発生していたら、是非、お試し下さい。

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