アゴの違和感に伴う頭痛・めまい・耳鳴りには、このツボ

マスク生活が体に不調をもたらしている？

新しい生活様式がはじまって早一年。外出時はもちろん、職場や学校でもマスクの着用が常識になり、素顔で過ごす時間の方が短いくらいになりました。

マスクの着用時間が長くなることで、体調の変化を訴える人が増えています。「マスクシンドローム」という言葉も目にするようになりました。

頭痛、めまい、耳鳴りは、長時間のマスク着用によって引き起こされる代表的な症状です。では、なぜマスクによってこれらの症状が引き起こされるのでしょうか。

これらの症状は、アゴの強ばりと深い関係があります。

マスクをしていると、アゴを動かすときに抵抗を受けます。

同じ動きをしても、マスクをしている方が筋力を必要とするので、疲労しやすくなります。筋肉が疲労すると、強ばりが抜けなくなり動きが鈍ってきます。

こうなると、筋肉でアゴの力を調整できなくなり、顎関節に負担がかかってきます。

顎関節の負担が強くなると、顎関節周辺からコメカミにかけての痛みが出てきます。これが、頭痛に繋がっていきます。

また、アゴの動きが鈍ると、アゴを動かす際に、アゴを支える首の筋肉の負担が増えます。負担が続くと、首にも強ばりが生まれ、頭をうまく支えられなくなってきます。こうなると、体を動かしたとき、脳が予想する体の動きと、実際に視覚から入ってくる情報にズレが生まれ、めまいが誘発される恐れがあります。

さらに、アゴの筋肉の緊張に関わる神経と、音の情報を脳に運ぶ神経は、ものすごく近くを通っています。アゴの緊張が強くなりすぎると、アゴの筋肉に関わる神経の興奮が音の情報を運ぶ神経にまで伝わってしまい、耳鳴りを発生する場合がある事がわかっています。

このように、長時間のマスク着用によって、アゴに負担がかかり続けると、頭痛、めまい、耳鳴りを誘発してしまう恐れがあります。

マスク着用習慣によって生じた頭痛、めまい、耳鳴りには腕骨というツボをオススメします。

腕骨は手の小指側にあります。掌と手の甲の境目を小指の付け根から、手首に向かって辿っていきます。ここには第5中手骨という手の骨があります。この第5中骨の上を辿っていくと、骨が途切れて凹んでいるところがあります。この第5中手骨と三角骨の間の凹みが腕骨です。

腕骨は指で押すだけで、アゴの動きに変化を感じることが出来ます。特に、横の動きがによく効きますので、押してみてアゴを横に動かしてみて下さい。ポイントは同側の動きが良くなりやすいことです。左の腕骨を押すと、アゴは左に動きやすくなり、右の腕骨を押すと、アゴは右に動きやすくなります。

押してみて、アゴの動きに変化があれば、腕骨の位置が正確にとれていると考えて下さい。

では、なぜ手のツボでアゴの動きが良くなるのでしょうか。その理由について、ツボロジカルに解説していきます。

腕骨の箇所には小指外転筋があります。小指外転筋は小指を屈曲、外転するときに働きます。腕骨は特に小指の外転に関わります。小指を外転させると、手首の軸がずれます。軸がずれると、腕の重さを関節だけでは支えられないので、僧帽筋や肩甲挙筋をはじめとする肩甲骨上角にある筋肉に力が入ります。

肩甲骨上角は首やアゴを支えています。ここに力が入ると、肩が上がり、首が傾いてしまうので、バランスをとるため、胸鎖乳突筋の前縁から咬筋にかけて力が入ります。

こうして、腕骨の部分に力みがあると、肩甲骨上角の筋肉に力が入り、アゴに関連する筋肉に緊張が生まれます。逆に、腕骨に鍼をする事で、力みがとれると、関連する筋肉に柔軟性が戻り、アゴの動きが正常化します。結果として、アゴの強ばりが原因となっていた、頭痛やめまい、耳鳴りの緩和が期待できるのです。

腕骨は長時間のマスク着用によって誘発される次の症状に効果が期待出来ます。

を感じていたら、試してみる価値があります。ツボをマッサージしても効果が出ますが、最も効果が期待出来るのは鍼治療です。鍼はシール鍼でも効果が出ます。マッサージで効果があったけど、さらに改善をお望みでしたら、最寄りの鍼灸師にご相談下さい。

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